ドクターXが高視聴率を維持している反面で月9が低迷している理由は・・・


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ドクターXが帰ってきました。

ドクターXといえば主演の米倉涼子さん主演の外科医大門未知子の「私失敗しないので!」というセリフが有名です。

今さら説明するまでもありませんね。

また、人気シリーズの続編だから人気があるんだとは言えないようです。

一方で、バブル時代に高視聴率を欲しいままにしていたフジテレビが、ドラマだけでなくいろいろな作品で以前の元気はありませんね。

なかでも、月曜日21時のドラマ枠は「月9」と呼ばれ、最高視聴率は30%を超えることも珍しいままでしたが、今では寂しい限りです。

この記事では、ドクターXが高視聴率を維持している反面、月9が苦戦している要因を分析し、そこからビジネスのヒントを探ってみたいと思います。

人気シリーズだから高視聴率?

昨今、テレビドラマだけでなく映画であってもシリーズ作品が多いですね。

シリーズ作品が多い理由は、「結果が読める」からであり、シリーズ作品ということは、それなりの人気作品だからです。

視聴者も続編を望み、制作側も既に作品のファンが大勢いるため数字が読めるだけでなく、番組を視聴者に知ってもらうためのプロモーション費用も抑えることが期待できるのも大きな魅力となります。

また、人気作品であるためスポンサーを集めやすいということもありますね。

しかし、「人気シリーズだから簡単に数字が取れるだろう!」というスタンスでドラマを制作するとどうなるか?

そう、足元を救われるわけです。

視聴者もそれほど馬鹿ではありませんし、暇でもありません。

90年代のドラマ全盛時とは違って、今では選択肢が山ほどあります。

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続編だからと変化がなければ視聴者はあっという間に離れていきます。

更に、安全な橋を長い期間続けていると思考力も低下してきます。

例えば、企業では資金が潤沢な大企業と少ない資金をやり繰りしている中小企業では知恵の出し方が全く違います。

もちろん、業績の良い多くの大企業では資金は潤沢でも十分な検討をしてから投資を決定しています。

しかし、80年代後半から90年台前半のバブル景気時代の大企業では深く考えることなくお金をバンバン使って、バブル崩壊とともに資金不足に陥り、倒産ととなった企業も少なくありません。

人気のあるシリーズ作品であっても、視聴者が飽きない工夫(変化)がなければ視聴者は離れ、視聴率もあったいうまに下がっていくということます。

ドラマのトレンドの推移

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最近のドラマといえば、原作は漫画ということも珍しくありませんね。

また、同クールで同ジャンルのドラマが扱われることも珍しくありません。

(例)

  • 医療
  • 学園
  • サスペンス
  • 恋愛

など

明らかに、その時期その時期でトレンドがあるということです。

ドクターXのジャンルは「医療」です。

この「医療」という分野は昔から人気のあるジャンルで、漫画でも人気作が多いため、ドラマの原作が多いように思います。

このドラマのトレンドですが、時代背景にも大きく影響されます。

一番わかりやすいのが、バブル景気の人気ジャンルとバブル崩壊後の人気ジャンルは大きく違うというところです。

バブル景気の時代は日本全体の景気が良いためお金が使われている時代でであり、雇用の面でも失業率が低い時代です。

お金に関しても貯金をして守るよりも株や不動産など投資でお金を増やすなどの行動をとる人が増えます。

また、楽しい時代なので良い恋愛や結婚に憧れる人が増えるためラブストーリーが増える傾向にあります。

その代表が月9といわれる月曜日9時(21時)のドラマです。

キムタク主演のドラマをはじめ、高視聴率を連発したドラマ枠です。

しかし、現在のように不景気が続くと視聴者の趣向も変わってくるわけです。

晩婚化が進んだ現在では20代で結婚する人は減り、30代であっても恋愛している人自体が減ってくると、恋愛に対する憧れや期待も変わってきます。

トレンドの受信感度が衰えると

バブル時代はフジテレビの時代だったと言えるほど、当たり作品をたくさん生み出していました。

だから、成功体験をした方も大勢いるわけです。

でも、この成功体験は判断を誤らせることにもつながるからやっかいです。

これはドラマだけに当てはまるのではなく、さまざまな場面で言えることです。

人間、成功体験をするとその残像が残るため、成功体験を生み出したプロセスが頭にこびりつき、新しい発想で物事を考えることを避けるようになります。

この現象は成功体験すればするほど強くなります。

この成功体験が現在の月9の視聴率が低迷していることに大きく関わっているように感じます。

現在、月9のメインターゲットとなる年代層は恋愛している人が減っている年代です。

これは、恋愛だけではなく結婚にも言えることで、このことが晩婚化につながっています。

ということは、月9のドラマのメインターゲットとなる客層にコテコテの恋愛ドラマばかり提供しても飽きられるんですね。

「自分とは関係ないよ」と。

この現象は「バレンタインデー」と「ハロウィン」のイベントに関する市場規模にも影響しています。

今や、バレンタインデーよりもハロウィンの方が市場規模が大きくなっているのをご存知でしょうか?

バレンタインデーは恋愛がベースにあるので、参加出来ない人もいるわけです。

しかし、ハロウィンだと、性別、年齢などが関係ないぶんだけ参加しやすい傾向があるようです。

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月9が低迷している理由は週刊誌などで何度もテーマとして取り上げられているのですが、フジテレビでは「月9=恋愛」から発想が離れられないようです。

これは、テレビ局の上層部が成功体験を数多く経験してきたいことが影響しているのかもしれません。

人気ドラマドクターXでは


人気ドラマであるドクターXが飽きられない工夫をみてみましょう。

ドクターXは現在放映されているシリーズで4シリーズ目に入ったわけですが、全て職場が変わっています。

当然、登場人物も変わるわけです。

冷静にみると、ストーリーの基本線は同じです。

しかし、登場人物や脚本で差別化されています。

更に、変にストーリーを恋愛の方向にもっていかないところにも人気を維持しているようです。

というのも、視聴者は主人公の大門未知子の生き方に共感したり、強さに憧れたりするわけですが、ひとたび恋愛に踏み込んでしまうと主人公に対する世界観ががらりと壊れる危険性があるからです。

ドクターXの決めゼリフ「わたし失敗しないので」は、水戸黄門の印籠と同じで観ているものをほっとさせてくれます。

毎週、悪があらわれて最後は悪を成敗するような内容で、視聴者の心はすっとします。

この爽快感が味わえるのもこのドラマの人気のひとつとも言えるでしょう。

ビジネスのヒント

ビジネスの現場では、環境分析が重要です。

環境に関しては、個人事業主や個別企業で対応できる内部環境だけでなく、個人事業主や個別企業ではどうすることもできない外部環境があります。

法律の壁などが外部環境のわかりやすい例です。

しかし、法律が変わったり、規制が緩和されると今までは参入することができなかった仕事にも参入出来るようになったりするわけです。

また、経営戦略を作るときには経営理念という企業が拠り所とすることを定めたりします。

環境が変化し、取り組むべきか、取り組まないかを決める時もこの経営理念に沿って意思決定をすることになります。

もし経営理念がなければその場その場で方針が変わってしまい、企業の進む方向性を誤ってしまう恐れがあるからですね。

環境は常に変化するものです。

だから、今が良い状態だからと変化を避けていると、茹で蛙のように気づいた時には手遅れということになりかねません。

この環境変化にいかに柔軟どのようにに対応するかで業績は大きく変化します。

今回のテーマであるドクターXでは視聴者という環境に対して上手く対応出来ている良い例なのではないでしょうか?

一方のフジテレビが当事者は認めたくは無いかもしれませんが、過去の成功体験に囚われるあまり、現在の環境を上手く捉えた対応が出来ていないように感じます。

ネットビジネスを実践する上でも環境の変化に対応することはとても重要です。

特に、トレンドを扱っている場合にはトレンドの変化をタイムリーに捉えられないと報酬には結びつきません。

一方で、トレンドをいち早く捉えた人は多くの報酬を獲得することができます。

今回のテーマからはビジネスは環境の変化が常に起こっており、変化に対応することは重要だけど、自分または自社としての芯となる決め事の重要性について学んで頂きました。

 

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